1870年代より、欧米諸国では技術革新や重化学工業中心の経済再編と独占資本の形成が進みました。資本の投下先や原材料の供給地、製品の輸出市場を求めて、欧米諸国は植民地獲得競争に乗り出します。こうした動きは日本を含めた東アジアにも波及してきました。
ロシアでは、1890年代になると、蔵相ヴィッテの経済政策に立脚して工業が急速に発展します。1891年に建設が開始されたシベリア鉄道は、ヨーロッパからアジアにまたがる広大なロシアの国土の東西を結び、急速な工業発展と商品市場としての植民地獲得の基盤となっただけでなく、極東への軍事的進出に大きな役割を果たしました。
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▲ロシア帝国皇帝ニコライ2世
(財団法人三笠保存会所蔵) |
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