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地域 | 朝鮮 |
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都市名 | 京城 |
解説 | 経済警察課は、経済の統制と取締を掌った一課である。日中戦争が勃発すると、朝鮮でも戦時統制経済体制が敷かれた。当初は、生活品の物価高騰と戦略物資であるガソリンの統制について、殖産局商工課や各道の産業部と警察の保安課が関与していた。しかし、これを取締まる専門警察官の必要から、1938年11月、警務局に「経済統制に伴う警察事務に従事する」警察官を配置したのが経済警察の始まりである。経済警察課は1940年2月の改編で設けられ、庶務係、指導係、取締係、情報係の4係を置き、経済警察に関する事務を掌るとされた。いっぽう、経済統制と取締りを担ったことから、戦時生産力強化のための労働動員方面にも期待され、1943年12月の改編で、これまで保安課が担ってきた「労務者募集取締」に関する事項が移管された。 |
上位の階層 | |
参考資料 | 「朝鮮総督府部内臨時職員設置制改正」勅令714号、1938年11月8日(『官報』1938年11月9日)「朝鮮総督府事務分掌規程改正」訓令第5号、1940年2月3日(『朝鮮総督府官報』号外、1940年2月3日)「朝鮮総督府事務分掌規程改正」訓令第88号、1943年12月1日(『朝鮮総督府官報』1943年12月1日)松田利彦『日本の朝鮮植民地支配と警察―1905~1945年』(校倉書房、2009年) |