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地域 | 朝鮮 |
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都市名 | 京城 |
解説 | 1910年8月韓国併合に伴い、日本が朝鮮を統治するために設置した機関。韓国統監府を前身とし、韓国政府の諸機関を統合・改変後、1910年9月に公布された「朝鮮総督府官制」に基づいて京城に設置された。総督府には総督と補佐役の政務総監の下に、総督官房および総務、内務、度支、農商工、司法の5部が設置され、所属官署として警察・裁判所を含む各諸機関が置かれた。その後数次の官制改革が行われた中でも、1919年8月と1943年12月に行われた改正は大規模であった。1919年、三・一独立運動の結果、武断政治の限界が明らかとなり文化政治へ転換。総督の任用範囲を文官にまで拡げ、陸海軍統率権を撤廃したが、文官が総督に就くことはなかった。また、総督府の機構も改編し、所属官署の警務総監部・各道警察部を廃止。憲法警察制度を廃止したが警察署・派出所の数は増加した。1943年の改革では、内務大臣が総督に対して「統理上必要ナル支持」を行うことができるよう、軍需省の新設など中央政府の改変にあわせて改められた。官制改正毎に機構体制が変わっても、総督府支配の軍事的な背景のもとで統治をおこなう性格は変わらなかった。 |
上位の階層 | 明治・大正・昭和(植民地・占領地) > 朝鮮 > 朝鮮総督府 |
下位の階層 | |
参考資料 | 趙景達「植民地朝鮮と日本」、岩波書店、2013年、19-23、58-59頁。「朝鮮総督府」(執筆者 水野直樹)「国史大辞典」9巻、吉川弘文館、1988年、616-619頁。「朝鮮総督府」(執筆者 馬渕貞利)「朝鮮を知る事典」、平凡社、2000年、292-293頁。松田利彦・やまだあつし編 「日本の朝鮮・台湾支配と植民地官僚」、思文閣、2008年、18頁。朝鮮総督府の官制については、A03020866700の6頁を参照。「御署名原本・明治四十三年・勅令第三百五十四号・朝鮮総督府官制」 |