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地域 | 朝鮮 |
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都市名 | 京城 |
解説 | 農林局に1936年11月に新設された一課である。1931年6月に総督に就任した宇垣一成は、農業政策の主眼として農村振興運動を開始した。「春窮退治、借金退治、借金予防」をスローガンにしたこの運動は、農家の調査や指導を行うことで、農村経済の「自力更生」を試みた。そのため、里・洞といった末端の行政単位にまで農村振興委員会を組織し、農家の台所に直接関与しようとした。農村振興課はこの運動の展開にともない、農政課に替わるかたちで設置された。これまで農政課が担ってきた業務を継承しつつ、運動のための調査・研究・企画を主管した。主な管掌業務は「農家更生計画、農村振興委員会、小作、自作農創設と維持、農家副業、農業者移住に関する事項」である。1940年10月に廃止、業務は農政課、農産課に継承された。 |
上位の階層 | |
参考資料 | 「朝鮮総督府事務分掌規程中改正」朝鮮総督府訓令第31号、1936年10月16日(『朝鮮総督府官報』号外1936年10月16日)。「朝鮮総督府事務分掌規程中改正」朝鮮総督府訓令第56号、1940年10月16日(『朝鮮総督府官報』号外1940年10月16日)。辻弘範「朝鮮総督府時代の農政」(『東洋文化研究』第7号、2005年3月、学習院大学東洋文化研究所)。松本武祝「植民地朝鮮農村に生きた日本人」(『東洋文化研究』第10号、2008年3月、学習院大学東洋文化研究所)。宮田節子「1930年代日帝下朝鮮における『農村振興運動』の展開」(『歴史学研究』297、1965年2月、歴史学研究会)。 |
歴代長官 部局長等 |
岸勇一(1937年7月1日現在) |