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地域 | 朝鮮 |
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都市名 | 京城 |
解説 | 朝鮮に置かれた官立の中央図書館。朝鮮総督の管理の下、図書を収集・保存し、公衆の閲覧に供するところとして設置された。1922年2月に公布された新「朝鮮教育令」記念事業の一環として、図書館や博物館などの社会教育施設建設の機運が高まり、1923年11月に朝鮮総督府図書館官制が公布された。館長は特別任用とされ、帝国大学司書官の任用に準拠した。1924年1月、仮事務所が朝鮮憲兵隊司令部診断所内に設けられて開館準備が進められたが、同年5月に図書館所在地の長谷川町へ移転した。1925年4月3日に開館し、当初は館長と書記だけであったが、同年5月、図書の収集・保存、閲覧の事務に従事させるため司書が設置された。以後、業務の繁忙に従って司書の増員が繰り返され、1942年2月には8人まで増やされた。館長は朝鮮総督府朝鮮半島史編輯官であった荻山秀雄が創設時から終戦時まで一貫して就任した。終戦後、朝鮮総督府図書館の蔵書は韓国中央図書館に継承された。 |
上位の階層 | |
参考資料 | 朝鮮総督府図書館の官制については、A03021478700を参照。館長の特別任用に関しては、A03034111100を参照。官制の改正(司書設置)については、A03021564900(1925年5月)、A03022697300(1942年2月)を参照。「朝鮮総督府図書館仮事務所ヲ京畿道京城府大和町二丁目朝鮮憲兵隊司令部診断所内ニ置ク」朝鮮総督府告示第15号、1924年1月22日(『朝鮮総督府官報』第3430号、1924年1月22日)。「朝鮮総督府図書館ノ事務ハ大正13年4月16日ヨリ左ノ場所ニ於テ之ヲ取扱ヒ京城府大和町二丁目朝鮮憲兵隊司令部診断所内ノ朝鮮総督府図書館事務所ハ之ヲ閉鎖ス」朝鮮総督府告示第104号、1924年5月14日(『朝鮮総督府官報』第3523号、1924年5月14日)。「朝鮮総督府図書館開館」朝鮮総督府彙報-官庁事項(『朝鮮総督府官報』第3787号、1925年4月2日)。宇治郷毅「近代韓国公共図書館史の研究―開化期から1920年代まで―」(『参考書誌研究』30、1985年、1-22頁)、宇治郷毅「近代韓国図書館史の研究―植民地期を中心に―」(『参考書誌研究』34、1988年、1-27頁)。 |
歴代長官 部局長等 |
朝鮮総督府図書館長一覧荻山秀雄 1923年(大正12)11月29日~1945年(昭和20)8月15日 |