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地域 | 朝鮮 |
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都市名 | 京城 |
解説 | 関税徴収や通関業務等を掌った、朝鮮総督の管理に属する機関。1910年10月に設立された(勅令第362号)。当初は貿易港であった仁川、釜山、元山、鎭南浦の4ヵ所に置かれ、1924年に元山、鎭南浦が廃止、且つ新義州に新設され(勅令第405号)、1937年羅津へ新設された(勅令第299号)。また税関事務分掌のため支署、出張所、監視署が各地に置かれ、特に釜山管区には移出牛検疫所が置かれた。官制では税関諸収入、保税倉庫、船舶・貨物等の取締、関税等関連の犯則処分、開港検疫、港則、船舶検査に関する事項が所管とされ(勅令第362号)、その後1913年に輸移出海藻の検査・輸移入植物の消毒(勅令第68号[1937年所管より削除])、1916年に輸移出入貨物の消費税・交付金(勅令第210号)、1938年に外国為替管理(勅令第415号)に関する事項が追加された。各税関長に奏任官が充てられ、その下に奏任官の監視官(関税官)、鑑定官(鑑査官)等、判任官の書記(事務官補)、鑑定官補(鑑査官補)、監視、技手、監吏が置かれた。各税関は当初五課構成(庶務、税務、監視、検査、海務)だったが、1912年逓信局への業務移管により海務課が廃止(訓令第22号)、1937年追加の調査課(訓令第44号)も1942年に廃止された(訓令第57号)。1943年交通局設置をうけて廃止され、所掌業務は交通局海事課と地方交通局埠頭部に移管された(訓令第91号、92号)。 |
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参考資料 | 官制の改正については、A03020867500(1910年9月)、A03020927800(1912年3月)、A03020960800(1913年4月)、A03021080700(1916年8月)、A03021329700(1921年5月)、A03021412200(1922年10月)、A03021530800(1924年12月)、A03022097000(1937年5月)、A03022109100(1937年6月)等を参照。朝鮮総督府交通局の官制については、A03022878600(1943年12月)を参照。移出牛検疫所の官制については、A03022840300(1943年6月)を参照。「朝鮮総督府税関事務分掌規程左ノ通定ム」朝鮮総督府訓令第12号(『官報』第8192号、1910年10月10日)、「朝鮮総督府事務分掌規程左ノ通改ム」朝鮮総督府訓令第22号(『官報』第8644号、1912年4月16日)、「朝鮮総督府税関事務分掌規程左ノ通改正ス」朝鮮総督府訓令第28号(『官報』第228号、1913年5月6日)、「朝鮮総督府税関事務分掌規程中大正5年9月1日ヨリ左ノ通改正ス」朝鮮総督府訓令第36号、1916年8月30日(『朝鮮総督府官報』第1224号、1916年8月30日)、「朝鮮総督府税関事務分掌規程左ノ通改正シ大正12年4月1日ヨリ之ヲ施行ス」朝鮮総督府訓令第21号、1923年3月30日(『朝鮮総督府官報』第3188号、1923年3月30日)。「朝鮮総督府税関事務分掌規程左ノ通改正ス」朝鮮総督府訓令第44号、1937年7月1日(『朝鮮総督府官報』第3137号、1937年7月1日)。「朝鮮総督府税関事務分掌規程左ノ通改正ス」朝鮮総督府訓令第57号、1942年11月1日(『朝鮮総督府官報』号外、1942年11月1日)。「朝鮮総督府交通局事務分掌規程左ノ通定ム」朝鮮総督府訓令第91号、1943年12月1日(『朝鮮総督府報』号外1、1943年12月1日)。「朝鮮総督府地方交通局事務分掌規程左ノ通定ム」朝鮮総督府訓令第92号、1943年12月1日(『朝鮮総督府報』号外1、1943年12月1日)。 |