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地域 | 朝鮮 |
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都市名 | 京城 |
解説 | 日本が朝鮮でおこなった事業に土地調査がある。この事業は地籍を確定することで総督府の地税徴収を確実にすることを目的のひとつとし、1910年に開始された。準備は統監府時代から始まり、地税徴収のための帳簿整理(結数連名簿)や、課税地を確定するための地籍図(課税地見取図)作成がおこなわれた。事業当初は1910年3月に韓国政府が制定した「土地調査法」に基づいたが、併合後は総督府の下に臨時土地調査局が置かれた。1912年には「土地調査法」にかわって「土地調査令」が制定され、事業が進行。調査内容は土地所有権の調査、土地価格の調査、地形調査の三つであり、土地・地税・地図の完全な制度化を図った。当初は庶務課、調査課、測量課の3課体制で始められ、紛争については、調停を外部に委託していたが、1913年9月の改編で6課編成(総務課、技術課、調理課、測地課、製図課、整理課)となり、総務課に係争地係を新設。一方、査定について不服申告を扱う別組織として高等土地調査会が同年12月に設立された。事業の完了は1918年11月。 |
上位の階層 | |
参考資料 | ①A06032015100 「朝鮮総督府施政年報 明治44年」②A06032015300 「朝鮮総督府施政年報 大正2年度」③A06032039100 「大正7年11月 朝鮮土地調査事業報告書」④A06032039200 「朝鮮土地調査事業報告書追録」⑤A06032039300 「朝鮮の小作慣習」⑥『旧植民地人事総覧』朝鮮編1、2(日本図書センター、1997年)⑦宮嶋博史「現在をも規定する土地調査事業 未公開資料朝鮮総督府関係者録音記録(7)」『東洋文化研究』(学習院大学東洋文化研究所、第8号、2006年3月) |