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地域 | 朝鮮 |
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都市名 | 京城 |
解説 | 朝鮮における海事関係法規整備の中で新設され、海難事故に関係する海員の行政審判を掌った、朝鮮総督の監督に属する機関。1914年6月同府逓信局の建物内に設置され(勅令第50号)、朝鮮海員懲戒令(制令第11号)に基づき海員の行政処分の審議裁決を行った。同所は奏任官の所長、理事官、審判官、判任官の書記により構成された。官制及び事務章程によると、所長は逓信官署高等官より任命され同所の事務を総理・審判長として審判を掌り、審判官は逓信官署高等官より4名、同府判事より2名命じられ、審判の審議及び調査等を所掌した。理事官は逓信官署高等官より命じられ原告官として審判開始の申立てや申立てに係る海難事故調査等を所掌し、書記は逓信官署判任官より命じられ庶務を所掌した。海員側からの要望により1936年9月二審制へ移行し、地方海員審判所と改称した(勅令第358号)。併せて同府逓信局の建物内に(告示第508号)新設された高等海員審判所は、所長は勅任官であり、理事官・審判官は奏任官、書記は判任官であった。 |
上位の階層 | |
参考資料 | 官制の改正については、A03020999800(1924年4月)、A03022054000(1936年9月)を参照。「朝鮮海員懲戒令明治四十四年法律第三十号第一条及第二条ニ依リ勅裁ヲ得テ茲ニ之ヲ公布ス」朝鮮総督府制令第11号、1914年4月7日(『官報』第510号、1914年4月14日)。「朝鮮総督府海員審判所事務章程左ノ通定ム」朝鮮総督府令第81号、「朝鮮総督府海員審判所ハ之ヲ朝鮮総督府逓信局構内ニ置ク」朝鮮総督府告示第193号、1914年5月31日(『朝鮮総督府官報』号外、1914年5月31日)。「朝鮮総督高等海員審判所及び朝鮮総督府地方海員審判所ハ之ヲ朝鮮総督府逓信局構内ニ置ク」朝鮮総督府告示第508号、1936年9月25日(『朝鮮総督府官報』第2912号、1936年9月25日)。朝鮮総督府編『施政三十年史』朝鮮総督府、1940年、148-149頁。朝鮮総督府逓信局『朝鮮の逓信事業 昭和十三年度版』朝鮮総督府逓信局、1938年、94-96頁。 |
歴代長官 部局長等 |
伊藤定弘(1915年5月1日現在)/野手耐(1920年7月1日現在)/塚越禮蔵(1922年7月1日現在)/吉村謙一郎(1924年7月1日現在)/土師盛貞・逓信局長兼務(1928年7月1日現在)/山本犀蔵・逓信局長兼務(1931年1月1日現在)/井上清・逓信局長兼務(1934年1月1日現在)/山田忠次・逓信局長兼務(1937年7月1日現在)/新貝肇・逓信局長兼務(1942年7月1日現在)/石田千太郎・逓信局長兼務(1943年7月1日現在) |