朝鮮

京城

朝鮮総督府による宝物・古蹟等の指定及び保護制度の運用のため設置された、朝鮮総督の監督に属する諮問機関。1933年12月に朝鮮寶物古蹟名勝天然記念物保存令（朝鮮総督府制令第6号、以下保存令とする）と共に官制（勅令第224号）が施行（同府令第137号）され、設置の運びとなった。会長には朝鮮総督府政務総監があたり、委員には朝鮮での調査研究経験を有する学識経験者や朝鮮総督府内で制度運用に関係する内局（殖産局、警務局等）の局長等が、朝鮮総督の奏請により内閣を通じて任命された。会には二つの部会が置かれ、第一部が宝物及び古蹟、第二部が名勝及び天然記念物に関する事項を分掌した。保存令において朝鮮総督が本会の諮問を要すると規定された事項には、指定物・指定解除の決定、既指定物の現状変更可否の決定、指定物保護のための行動制限・設備敷設命令発令の決定等があった。

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官制については、A03021907100（1933年8月）を参照。「朝鮮寶物古蹟名勝天然記念物保存令明治四十四年法律第三十号第一條及第二絛ニ依リ勅裁ヲ得テ茲ニ之ヲ公布ス」朝鮮総督府制令第6号、1933年8月9日（『官報』第1993号、1933年8月22日）。「朝鮮寶物古蹟名勝天然記念物保存令施行規則左ノ通定ム」朝鮮総督府令第136号、1933年12月5日。「朝鮮総督府寶物古蹟名勝天然記念物保存会ノ議事ニ関シテハ朝鮮総督府宝物古蹟名勝天然記念物保存会官制施行ノ日ヨリ左ノ規則ニ依ルベシ　古蹟調査委員会規定ハ之ヲ廃止ス」朝鮮総督府訓令第43号、1933年12月5日（『朝鮮総督府官報』第2072号、1933年12月5日）。「朝鮮総督府寶物古蹟名勝天然記念物保存会官制及朝鮮宝物古蹟名勝天然記念物保存令ハ昭和八年十二月十一日ヨリ之ヲ施行ス」朝鮮総督府令第137号、1933年12月11日（『朝鮮総督府官報』第2077号、1933年12月11日。