1886(明治19)年2月の大蔵省官制により設置された、国の財務行政を管掌する中央行政機関。大蔵省の管掌事務は、歳入、歳出、租税、国債、造幣、銀行に関する行政事務と地方財務の監督であった。1930年代以降、経済界の不況克服、続いて戦時経済への再編が課題となり、為替管理の実施、国および民間資金の配分調整、貯蓄の奨励、企業経理の統制など、戦時統制経済が強化される中で、金融担当部局が拡充され、為替局・国民貯蓄奨励局・会社部・外資局などの新しい部局が設置された。また歳入・歳出を管掌する主計・主税両局も戦費調達、租税増徴、国家機構の拡大に伴って人員・機構を拡大し、さらに1941(昭和16)年には商工省から保険・証券行政が移管され監理局を新設した。 |