日米交渉 資料解説
昭和16年(1941年)12月1日
東郷外務大臣、野村・来栖両大使に対し、「東条首相演説」の新聞発表経緯について通知
資料1:B02030723600 4 昭和16年12月1日(20画像左〜22画像右)
「昭和16年12月1日東郷大臣発在米野村大使宛公電第八六六号 東條首相演説ノ件(大至急)(原議)」
画像資料
 昭和16年(1941年)12月1日、東郷外務大臣は、野村・来栖両大使に対して、「東条総理大臣演説」の新聞発表経緯について通知しました。
 資料1は、その際の電報です。この資料によれば、問題となった「東条総理大臣演説」は、興亜同盟主催の日華基本条約締結一周年記念祝賀会における祝辞として、興亜同盟事務局が起草したもので、11月29日夜に東条や政府当局者の検閲を受けずに、同事務局が新聞記者の要求に応じて渡したものがそのまま新聞に掲載されたものでした。また、東条は30日には何等演説はして居らず、演説原稿そのものも、首相自身はおろか、政府当局者は全く関知しないものでもありました。よって、東郷は興亜同盟に対しては必要な措置を講じた、と両大使に伝えています。
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