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地域 | 日本 |
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都市名 | 東京(霊岸島)/大阪(中之島) |
解説 | 1870(明治3)年に民部省通商司の管轄下に設置された。三井など東京・大阪の豪商が出資し、有力な廻船問屋・飛脚問屋などを頭取とする官民合弁の日本最初の汽船会社であり、東京霊岸島・大阪中之島に設立された。廻漕会社は、政府・諸藩の所有船の依託を受けて運用し、月3回の東京―大阪間定期運送を担い、官用物品および酒・油・茶など13品目の商販貨物や旅客を運送した。廻漕会社は1870(明治3)年秋に民部省出納司の管轄となったが、1年間で12万円の損失を出し、解散を余儀なくされた。しかし、当時アメリカの太平洋汽船会社が日本沿岸航路の独占を企図しており、それに対抗するため、日本政府は1871年(明治4年1月)三井家手代の吹田四郎兵衛に廻漕取扱所を設立させ、廻漕会社の業務を継承させた。廻漕取扱所は政府所有船の貸下げを受けて運航したが、廃藩置県に伴い政府に移管された諸藩所有船の払下げを受けて事業を拡大したのを機に、1872年(明治5年8月)郵便蒸汽船会社へと改組された。 |
上位の階層 | |
参考資料 | 「廻漕会社」(間宮國夫執筆)丸山雍成・小風秀雅・中村尚史編『日本交通史辞典』吉川弘文館、2003年、181頁。 |