トップページ > グロッサリー検索
地域 | 沖縄 |
---|---|
都市名 | 那覇 |
解説 | 1609年に薩摩藩の支配下に置かれた琉球には、1628年以降、琉球監視の役割を担う薩摩藩の在番奉行所が置かれた。1872(明治5)年の琉球藩設置にともない、琉球の外交事務が鹿児島県から外務省の管轄下に置かれたため、薩摩藩在番奉行所は廃止されると同所は外務省出張所として開設された。外務省出張所は琉球藩内に国家権力を行使することはほとんどなく、政府の政策を伝達することを主要な任務としていた。その後、1874年に琉球藩の管轄は外務省から内務省に移されることになり、外務省出張所は在琉球藩内務省出張所として引き継がれることになった。1875年には内務省出張所は権限の強化を内務省に上申し、その結果琉球藩庁の裁判権は剥奪され、内務省出張所のみが裁判権を掌握するものとされた。1879年の琉球処分によって出張所は廃止され(「旧在琉球藩内務省出張所経費予算減額ノ件」)、沖縄県設置後に出張所跡が仮県庁となり、1881年には正式に沖縄県庁となった。 |
上位の階層 | |
参考資料 | 「琉球」(執筆者島尻勝太郎)『国史大辞典』14巻、吉川弘文館、1993、587~591頁。「琉球藩」(執筆者赤嶺守)宮地正人、佐藤能丸、櫻井良樹編『明治時代史大辞典第3巻』(吉川弘文館、2013年)855頁。菊山正明『明治国家の形成と司法制度』(御茶の水書房、1993)。「旧在琉球藩内務省出張所経費予算減額ノ件」(アジ歴Ref:A01100185500)。 |