満洲

営口

牛荘における領事開設以前は、在天津領事が牛荘の領事業務を兼轄していたが、1876年3月10日に在牛荘領事館を開設することとなった。なお、牛荘は遼河河口から30キロメートルほど遡った場所にあり、現在では海城市に属している。日本をはじめ、外国の領事館は在牛荘領事館と呼称していても、実際には遼河河口の営口に設置されていた。開設当初はアメリカ領事のF.D.ナイトが日本の領事業務を兼任した。その後、ナイト、バンディネルによる名誉領事館を経て、1880年5月25日には再度、在天津領事の竹添進一郞が牛荘（および芝罘）を兼轄することとなった。再度の名誉領事館の時代を経て、在牛荘領事が正式に任命されたのは、日清戦争後の田辺熊三郎・二等領事（1897年4月17日任命）以降になる。

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『各国駐在帝国領事任免雑件／牛荘之部（名誉領事任免ヲ含ム）』（アジ歴Ref：B16080065200）。外務省記録局編『外務省沿革略誌』1889年、20頁。外務省百年史編纂委員会編『外務省の百年　上巻』原書房、1971年、97頁。角山榮編著『日本領事報告の研究』同文舘、1986年、487頁。

ナイト（Francis Knight）・名誉副領事（1876年3月10日任命）／ナイト（Francis Knight）・名誉領事代理（1876年5月17日任命）／バンディネル（Frederick Bandinel）・名誉領事代理（1879年9月2日任命）／在天津領事兼轄（1880年5月25日）／バンディネル（Frederick Bandinel）・名誉領事代理（1882年8月26日任命）／バンディネル（Frederick Bandinel）・名誉領事（1894年4月27日任命）／田辺熊三郎・二等領事（1897年4月14日任命）／瀬川浅之進・領事（1902年5月15日任命）／有吉明・領事（1906年8月11日任命）／窪田文三・領事（1906年12月19日任命）／太田喜平・領事（1909年8月24日任命）