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地域 | 日本 |
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都市名 | 東京 |
解説 | 台湾事務局は、内閣および内務省の監督下に、幾度か設置された。最初に内閣に設置された台湾事務局は、1895年6月13日の「台湾事務局官制」(勅令第74号)に基づき、内閣総理大臣の監督下に属し、台湾および澎湖列島に関する文武諸般の事務を管理することと規程された。また、台湾事務局は台湾総督の稟議報告等につき、内閣総理大臣に意見を具申すること、中央官庁と台湾総督間で交わされる文書は台湾事務局を経由することなども規程された。台湾事務局には、総裁・副総裁・委員若干名が置かれ、総裁は親任官、副総裁と委員は勅任官とされた。最初の設置時の総裁には内閣総理大臣・伊藤博文が自ら就任し、副総裁以下も陸海軍および各省の要人が就任した。この時期の台湾事務局は拓殖務省の設置に伴い、1896年4月10日付で廃止となった。2回目の設置は拓殖務省が1897年8月31日に廃止されたのに伴い、1897年9月2日施行の「台湾事務局官制」(勅令第295号)により再度内閣に設置された。2回目の設置の際、台湾事務局には局長1名(勅任)・書記官3名(奏任、すべて専任)が置かれた。局長は内閣総理大臣の命を承け、あるいは内閣書記官長の指揮に従い、一切の事務を管理することと規程され、1回目の台湾事務局に比べ明らかにその権限は縮小された。さらにその後、1898年2月20日施行の「台湾事務局官制中改正」(勅令第24号)により、台湾事務局は内閣から内務省に移管された。 |
上位の階層 | |
参考資料 | 「台湾事務局官制・勅令第74号」(アジ歴Ref:A03020202300)。「台湾事務局官制廃止・勅令第131号」(アジ歴Ref:A03020237100)。「台湾事務局官制・勅令第295号」(アジ歴Ref:A03020303700)。「台湾事務局官制中改正・勅令第24号」(アジ歴Ref:A03020332300)。山崎丹照『外地統治機構の研究』高山書院、1943年、15-17頁。 |
歴代長官 部局長等 |
台湾事務局総裁:伊藤博文(内閣総理大臣) 台湾事務局副総裁:川上操六(陸軍中将) 台湾事務局委員:田尻稲次郎(大蔵次官)/伊東己代治(男爵)/原敬(外務次官)/田健次郎(逓信省通信局長)/兒玉源太郎(陸軍次官)/山本権兵衛(海軍中将) 台湾事務局長:野村政明(1897年9月2日-1898年2月20日) |