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地域 | 香港 |
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解説 | 参謀長は総督を補佐し、総督に代わって細部における指示を各隊・各部に出したほか、香港占領地における諸問題を本国陸軍省と協議して対処する任をも担った。1941年12月26日に日本軍が香港に設置した第二十三軍軍政庁の事務を引き継ぎ、1942年1月19日、「軍令陸甲第三号」をもって香港占領地総督部が編成されると、初代香港占領地総督部参謀長に有末次(やどる)大佐が任命された。同年2月20日、初代香港占領地総督磯谷廉介による「香督命第一号」により、総督管区を防衛し同管区の軍政を敷くにあたり、香港防衛隊長は警備に、香港憲兵隊長は保安及び警察等に任ずるなど、各隊・各部の任務が布告された。そのなかに“細部に関しては参謀長をして指示にせしむ”とある。有末は同日、「香督指第一号」として参謀長指示を布告している。そこでは軍機保護や検閲取締といった香港憲兵隊の任務が仔細に指示された。また、陸軍次官や軍務局と経済や商業、土木、食糧問題、居留民の出国などについて協議して対処にあたり、香港俘虜収容所取締規則の改正を大本営に通牒するなど、多岐に渡る任にあたった。 |
上位の階層 | |
参考資料 | 「香港占領地総督府命令」については、C01000125300(1942年2月)を参照。香港占領地総督部参謀長宛電報等については、C04123660100、C04123787200、C07092224900、C04123837600を参照。「香港俘虜収容所取締規則中改正」については、C01000956000(1942年10月)。防衛庁防衛研修所戦史室『戦史叢書 香港・長沙作戦』(朝雲新聞社、1971)、329-335。 |
歴代長官 部局長等 |
1942.2~1942.11 有末次 1942.11~1944.6 菅波一郎 1944.6~1945.4 鵜沢公信 1945.4~1945.8 富田直浩 |