トップページ > グロッサリー検索
地域 | 満洲国 |
---|---|
都市名 | 新京 |
解説 | 満洲国参議府は、満洲国執政・皇帝の諮問機関であり、日本の枢密院に該当するとされた。同時に満洲国では立法院が開設されなかったことから、事実上の立法代行機関としての役割も担った。参議府の設置は、1932(大同元)年3月9日の教令第1号「政府組織法」と教令第4号「参議府官制」による 。参議府の権限は、①法律、②帝室、③勅令、④予算等、⑤各国との交渉や対外宣言等、⑥重要官吏の任免など多岐にわたるものであった。執政時代には議長の権限で各大臣や監察院長などを参議府会議に出席させて意見を聞くことができたが、この権限は帝政移行とともに廃止された 。加えて1937(康徳4)年6月5日の組織法改正によって、皇帝の諮問を待たずに皇帝に対して意見を上奏する権限と、重要官吏の任免に関して意見する権限も削除され、影響力は縮小していった 。歴代参議の構成は、満・漢・日・蒙などの多民族構成であった。 |
上位の階層 | |
下位の階層 | |
参考資料 | 「政府組織法」教令第1号、1932年3月9日(『満洲国政府公報日譯』第1号、1932年4月1日)及び「参議府官制」教令第4号、1932年3月9日(『満洲国政府公報日譯』第1号、1932年4月1日)、詳しくはRef.A06031008700を参照/ 「組織法」1934年3月1日及び「参議府官制中改正二関スル件」勅令第4号、1934年3月1日(『満洲国政府公報日譯』号外、1934年3月1日)詳しくはRef. A06031010800を参照/「組織法中改正ノ件」1937年6月5日(『満洲国政府公報日譯』第954号、1937年6月5日)詳しくは、Ref. A06031001700を参照/満洲国史編纂刊行委員会『満洲国史 各論』満蒙同胞援護会、1971年、5~6頁/山室信一『キメラ―満洲国の肖像 増補版』中公新書、2004年、174-175頁。 |