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地域 | 日本 |
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都市名 | 東京 |
解説 | 海軍大臣に直属する中央機関で、主として海軍艦船、兵器の計画、修造を任務とし、航空分野が拡大するに伴い、その業務を並立する海軍航空本部に分離した。1900(明治33)年5月20日、海軍艦政本部条例の施行によって設置。1914(大正3)年のシーメンス事件の影響により、翌15(大正4)年10月1日に解体され、純技術部門を所掌する海軍技術部門と造修、購買部門を所掌する海軍艦政部に分かれたが、1920(大正9)年10月1日に、再び艦政本部の設置となった。再設置時の組織は、総務部ならびに大砲、水雷、電気兵器、造船、機関、航空兵器、潜水艦を掌る第一部から第七部までの八部編成であった。大正初年以後、日本がほとんどの艦船を国内で自力で建造できるようになったのは、艦政本部の施策に負うところが大きい。太平洋戦争の開戦までに、航空関係業務を海軍航空本部に分離し、組織として会計部が加わり、さらに戦時中、潜水艦関係業務を海軍省内に新設された海軍潜水艦部に委譲する。1941(昭和16)年の時点における各部の所掌は次の通りである。総務部では艦政本部所掌事項の一般、各部事務の総合統一、会計部では艦政本部関係の会計、艦船・兵器の購買契約事務、造船・造兵材料の調達・配給を掌った。第一部では砲□・火薬・火工及び化学兵器並びに甲鉄関係、第二部では水雷兵器関係、第三部では電気・無線及び音響兵器関係、第四部では艦船の基本設計、船体関係、第五部では機関関係、第六部では航海及び光学兵器関係、第七部では潜水艦及び潜水母艦関係を掌った。1945(昭和20)年11月30日、海軍省廃止とともに解体された。 |
上位の階層 | |
参考資料 | 「海軍艦政本部」(執筆者 野村実)『国史大辞典3』吉川弘文館、1983年、18頁。『戦史叢書 海軍軍戦備(1)』25-32頁。Ref.A15113332600、Ref.A14100068600 |