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地域 | 日本 |
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都市名 | 東京 |
解説 | 造幣局は、貨幣の製造、旧貨幣の鋳潰、章牌、記章・極印の製造、地金銀の精製分析、合金の製造、貴金属製品の品位証明および諸鉱物の試験などの事務を所掌した。日中戦争の開始によって財政規模が一層大きくなり、生産力拡充政策によって軍需産業資金の需要が増大していくなかで、50銭以下の少額貨幣の需要は造幣局の製造能力を超えて急激にふえていった。また銀・ニッケルが補助貨幣の素材となっていたが、これら金属は軍用資材として重要なものであったため、補助貨幣の材料はしばしば変更された。1938(昭和13)年6月、貨幣法に対する特別法として「臨時通貨法」が制定され、次々と新しい素材や形式により臨時補助貨幣が発行された。また、太平洋戦争によって拡大した占領地域の貨幣製造まで引き受けることとなり、インフレーションの進行につれて補助貨幣の需要は増加したが、戦局の悪化にともない、1944(昭和19)年8月「造幣局ニ於ケル軍需品等ノ製造ニ関スル件」(昭和19年勅令第513号)が公布されると、造幣局の工場も航空機や砲弾の部分品を製造する軍需工場と化していった。 |
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参考資料 | 大蔵省百年史編集室編『大蔵省百年史』下巻、1969年、169頁。 |