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地域 | 日本 |
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都市名 | 東京 |
解説 | 満州事変後、商工省は①物資の需給調整と②生産力拡充を商工政策における二大方針とし、その具体策として③輸入の調整と輸出の進行、④インフレ防止のための低物価政策、⑤中小商工業者の転失業対策の三大施策を掲げた。このうち、⑤の中小商工業者の転失業対策を行う部局として1938年9月22日に設立されたのが商工省振興部の前身となる転業対策部であり、物資需給調整に伴う産業の維持及び転換に関する事務を管掌した。1939年6月16日に行われた商工省の全面的機構改革により、商工行政の重点が大企業育成の方向へ移った。この時転失業対策のみならず中小商工業対策を一括して行う部局として振興部が設置され、中小商工業の統制及び助長、物資需給調整に伴う産業の維持及び転換、その他中小商工業の振興に関する事務を管掌することとなった。振興部には総務課、商業組合課、工業組合課、施設課、金融課の5課が置かれた。1942年6月に振興部廃止、業務は商工省企業局が引き継ぎ、1943年11月に商工省廃止により軍需省が引き継いだ。 |
上位の階層 | |
参考資料 | 通商産業省編『商工政策史』3巻、行政機構、商工政策史刊行会、1962年、213、233~242頁。「臨時商工省に転業対策部を設置するの件」(昭和13年9月21日勅令651号)。「臨時商工省に振興部を設置するの件」(昭和14年6月15日勅令388号)。「商工省官制中改正」(昭和17年6月16日勅令576号)。「商工省」(執筆者 三浦良一)『国史大辞典7』吉川弘文館、1986年、507~509頁。 |